珍しいクロワッサン専門店が、渋谷の新名所にオープン! 10種類を食べ比べしてみた
渋谷スクランブル交差点に、もっとも近いデパ地下スイーツフロアが誕生 !?
京王・井の頭線渋谷駅の改札下に位置する渋谷マークシティ1階が、ファッションブランドやショップのテナントに別れを告げて、思い切った大リニューアルを完工。
6月1日(火)にオープンしたのが、その名も「東急フードショー スイーツゾーン」。
つまり、そのさらに地下にオープン済みだった食品フロア「生鮮・グローサリーゾーン」を補完するように上乗せされたニューフロアなのです。
所狭しの食品フロアとは異なるムードの、ゆったりとしたデパ地下系空間。
ひっきりなしに人が行き交う通りからは正面入り口が奥に引っ込んでいるものの、36店(※ 1日現在)ものテナントが並ぶ規模のスイーツフロアにサクッと入れちゃいますから、近隣の商業施設は戦々恐々なんでは !?
渋谷初出店のテナント多数ですし、そのあたりはみなさんに調べていただくとして(他力本願)、私が事前情報でなにより気になったのが、クロワッサン専門店ができること!
クロワッサンて、鉄板にウマいですよね。
しかもスーパーで売ってる袋入りの湿ったものと比べて、パン店のはパリパリ感や小麦の風味が大きく違いますし。
わざわざ行って買う意味があるのです。
珍しいクロワッサン専門店に興味津々です。
そしてこの店はどうやら、私が取材でお世話になったことのある「ブール アンジュ」だと判明。
クロワッサンが看板&大人気メニューですから、得意技を結集させた店ということですね。
これは行くしかない、と舞台裏大好き人間が客入れオープンの1時間前にカメラを持って潜入。
ガシガシ撮ってきましたのでここにお届けします。
さらに、持ち帰りでその日のうちに口にしたのが以下のラインアップ。
・じゅわっとクロワッサン
・クロワッサン
・フランボワーズ クロワッサン
・全粒粉クロワッサン
・カレークロワッサン
・クロワッサンコロネ マロンクリーム
・クロワッサンコロネ ミルククリーム
・クロワッサンコロネ ミルクチョコレート
・クロワッサンコロネ ピスタチオクリーム
・クロワッサンクッキー
全10種類。
人生のなかでもっともパンを食べた一日。
「せっかく取材に来てくれたから」って、食べさせてくれたんですもの。
最初からレポーター魂でガツガツとトライするつもりでしたから、まさに願ったり。
ちなみに彼らはこの店を、 “クロワッサン専門店” とは名乗ってません。
それ以外のパン系も充実してますし。
店名はあくまで、
「ブール アンジュ 渋谷 東急フードショー店」。
それでも、
「クロワッサンに関するアイディアをすべて注ぎ込みました!」
by PR担当女性。
気合の入った店の様子は以下です。
じゅわっとクロワッサンは、「バター! 小麦!」。
(シンプルな解説だな……)
北海道産「とよとみフレーバーバター」の無塩バターをたっぷりと使っているそう。
価格が高いだけのことはあるリッチさ。
オーブンで温めるとバター感が増すということで、私はレンジで10秒くらいの手抜きでやりましたが温めて正解でした!
噛んだ食感は、 “シュワパリ” 。
一方でベーシックなクロワッサンは、ブール アンジュの基本となる、“ザクザク” 食感。
一般のクロワッサンが“外サク・中フワ” を狙って生地を薄く27層重ねるのに対し、9層のみで構成した工夫とのこと。
生地が密にならないから、空気を含んでバターの香りが弾ける、ザクザクとした噛みごたえが生まれるそう。
あっさり味のベーシックタイプは、食事パンとしてジャムなどをつけてアレンジするのに向きます。
むしろ、じゅわっとクロワッサンは付け足しが合いにくい気がしますね。
味の濃い完成形ですから。
2種のうちフランボワーズを食べました。
ほんのり甘いフルーティな風味。
菓子パンってほど甘くないから朝食にもいいです。
カレーパンって揚げてるから、食べる罪悪感ハンパないじゃないですか。
クロワッサンのパリパリが揚げの代わりになると思い、期待して口にしたら、「うまっ」。
スパイスをローストしたコクのある黒カレーの苦味がしっかり主張して、クドくもなくちょうどよく。
辛味は少なく温めるとよりまろやかになりますが、そのままのほうがパン、カレーの風味がともに強く感じられました。
私的なリピ買い候補です。
ちょっと贅沢な甘いスイーツなんですが、気温が高い日に持ち帰ったらクリームがとろとろ。
そこで!
冷蔵庫で冷やしてみると……まずピスタチオのはソフトクリームのようなスイーツに大変身。
クロワッサン生地もコーンのようでウマし。
私的には冷やしが正解でした。
マロンとミルクは大きな変化はなく、冷やすことで甘みが抑えられ、そこは好みがわかれそう。
チョコはノーマル状態で食べたとき、「いいな」と思った苦味が冷やすと少なくなり、常温のほうがいい気がしました。
ま、そのへんは皆さんがご自由にお試しくださいませ。
ミルクチョコとホワイトチョコを巻き込んだ、さりげなくリッチなクロワッサン。
男性的な印象がありました。
全粒粉生地の効果は、私ごときではチョコの味に引っ張られてほかの品と区別つかず……。
食感につぶつぶとした感触が加わっているそうです。
全粒粉は血糖値が上がりにくいため(GI値が低い)、パン店には積極的に使っていただきたい食材です。
いま百貨店のデパ地下に行くと、高級ファッション売り場のコロナ禍前の様子よりも圧倒的に多い来店者を目にします。
東京都から「生活必需品じゃないから休業しなさい」と命じられたファッションの売り場は、もともと客が少ないうえに、マナーを守り手を清潔にして大声で話さない人が多いのに。
感染拡大の懸念が少ないと考えられますが、「不要だからダメ」とされました。
(いまは緩和され、宝飾品などを除く各フロアが時短営業で再開してます)
鬱屈した日常を救ってくれるものは現在とても大切で、プチ贅沢なフードをテイクアウトすることもそのひとつでしょう。
さまざまな意見があるでしょうが、フード業界をヘルプするためにも、ただ単に自分が前向きに生きるためにも、街に出かけるときに立ち寄ってみるのも悪くないと思うのです。
撮影 © 高橋一史
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